
南海トラフ地震って何?まずは基本を知ろう
まず最初に、南海トラフ地震がどのような地震かを簡単に紹介します。
南海トラフとは、日本列島の南側に広がる海底の溝(トラフ)で、ここで起きる大地震が「南海トラフ地震」です。過去に何度も発生しており、例えば1944年の昭和東南海地震や1946年の昭和南海地震などが有名です。

およそ80年前です
マグニチュード8~9クラスの巨大地震で、津波も伴うため、日本にとって大きな自然災害のひとつです。
次の章で地震の仕組みが分からない方向けに「プレート」という言葉に触れつつ、「地球の表面が動くことで起きる」ということをシンプルに説明します。
日本の地震の多くは地球のプレートが動くことで生じることがほとんどです。
プレートテクトニクスって何?地球の表面の秘密
地震は地球表面のプレートテクトニクスを原因としておこるものが非常に多く、南海トラフ地震もその一つです。
プレートテクトニクスを「地球の表面が大きなパズルのピースに分かれている」とたとえて説明します。
これらのピース(プレート)はゆっくり動いていて、南海トラフでは「フィリピン海プレート」が「ユーラシアプレート」の下に潜り込む動きが重要です。


動きは1年で数センチと遅いですが、長年エネルギーがたまることで地震が起きます。



過去の南海トラフ地震はおおむね100~150年間隔で起こっています。
身近な例としては「ゴムボールをぎゅっと押すと跳ねる」イメージで、エネルギーが解放されることで地震が発生します。
南海トラフで地震が起きる仕組みを解剖
ここでは、南海トラフ地震の具体的なメカニズムをステップ形式で解説します。


①フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に潜り込む
②プレート同士が引っかかって動かなくなる
③エネルギーがたまり限界を超える、プレートが一気にずれて地震が発生
という流れです。
つまり津波とは「海底が動くと水が押し上げられて大きな波になる」ということです。
蓄積されるひずみが大きくなるほど、大きな地震・津波となるわけですね。
過去の南海トラフ地震から学ぶこと
歴史的な南海トラフ地震の例を挙げて、どんな影響があったかを紹介します。
例えば、1707年の宝永地震(マグニチュード8.6)は日本史上最大級で、津波が多くの地域を襲いました。



およそ320年前ですね
また、1946年の昭和南海地震では約1300人が亡くなり、津波の高さが6~7mに達したことも。
これらの例から、「南海トラフ地震は繰り返し起きる」という特徴があり、過去の教訓から現在の備えにどう活かすかが被害を最小限にするために重要になります。
もし南海トラフ地震が起きたら?私たちにできること


最後に、南海トラフ地震が現代で起きた場合の影響と備えを簡単にまとめます。
政府の予測では、マグニチュード9クラスで最大30万人以上の死傷者が出る可能性もあるとされています。
津波が数分で到達する地域もあるため、地震の際は何はともあれ避難することが重要です。
また地震対策の日常でできることとして、
- 家具の固定
- 非常持ち出し袋の準備
- 避難場所の確認
などがあります。
「自分や家族を守る第一歩」としてまずはできることから始めましょう。